ご挨拶

こんにちは!納谷雅胤と申します。
当法人は、能代市にある畠町商店街中心部の空き店舗を活用して「はたまちITチャオ」を運営しています。
こちらに居を構えてから十数年となります。
これまで、草創期のインターネット体験コーナーから始まり、パソコン講習・ホームページ制作・セキュリティ啓発活動・その他まちづくりなど、地域に密着した情報化啓発活動を細々と行ってまいりました。

ホームページのリニューアルに際し、改めてこれからのインターネット世界が進展していく方向と、当NPO法人の社会に対する今後の役割について熟考してみました。

これから大きな社会変革をもたらしそうなものに、最近脚光を浴びているAI(人工知能)の登場が挙げられます。
AIへの当法人の関わりとしては、2年ほど前に畠町商店街の歴史CDの製作過程で、合成音声AIを利用することからはじまりました。ところが数ヶ月後のCD作品完成間際には、制作開始当初のロボットのような音声から、ほとんど人間と変わらない合成音声AI出現へと急激な進歩をしていることに驚かされました。その後、AIによる画像作品が登場し、生成系AIチャットGPTが昨年末公開されました。

現在、LLMほか色々なAIが爆発的な勢いで登場してきており、利活用へ向け試行錯誤しながら取り組んでおります。品質や信頼性はまだ満足できるものでないにしろ、AIの進歩は加速しながら速くなっているようです。

今のところ人工知能としての能力は、人間の思考にヒントを与えてくれるものの、一般的な知識の提供にとどまっています。課題も多く発生してきておりますが、進歩は目覚ましく、近い将来人間の能力をはるかに凌駕するシンギュラリティ(技術的特異点)が訪れると予測されています。このような流れの中で、当NPO法人としては、AIの利活用に焦点を当て、AIを人間性の向上に役立つようなサポーターとして活用できないか試験運用してみることにしました。

具体的には、合理的な考え方や思考法ができるソクラテス型のAIを活用して、対話しながら学べるコンテンツを開発することにしました。
手始めは老子道徳経からはじめます。
この書物に関しては、高校時代からですので半世紀のつきあいとなります。
AIの役割としては参考にはしますが、先生役ではなく一般的な専門知識を紹介してくれるコンテンツとして使用出来ればと思います。

他には従来の事業の他に連携事業として、下記2件を行っております。

◎畠町歴史ラボ(歴史コンテンツ)との連携
まちづくり能代ふるさと情報創刊へ向けて、ふるさと関連コンテンツや方言遺産コンテンツの制作

◎畠町第一地区再開発準備組合との連携
事務局お手伝い及び、ICTによる地域活性化のためのコワーキングスペース設置に向けて準備中


当NPO法人の運営する「はたまちITチャオ」は小さなお店です。
出入りするお客さんや仲間の方々は、みんな良い人たちです。
私のお店での仕事は、お客さんにお茶やコーヒーを出すことです。
ボランティア団体として収入は少なくとも、一緒に楽しく学んだり、恵まれた人間関係のもとで働けることに幸福感を感じながら活動を行っております。
相手を尊重でき、正しく生きようとされている方々であれば、喜んで仲間として歓迎したいと思います。

ところで、個人的なことですが、わたしも高齢で、あと数年もすればお骨と灰になります。
それ以上生きたとしても、自らの身体の維持、保全で手一杯となり、運営は次の世代へと引継がれます。幸い健康である残りの活動期間、これからの世界のために精一杯動いてみたいと思います。

さて、トップページに掲載した画像生成系AIでつくったハスの花は泥水のなかほど美しく咲くと云われ、しばしば仏教説話にも登場します。
意味するところは、

【苦しく厳しい世間にあり、しかも決してそれらに染まらず、正直に質素に、善意に生きる姿勢を表現しているもの】

とされます。

はじめの若い頃は涙ぐましい、途方もない努力を要しますが、続けているうちに泥水をかぶせられても、汚れなくなります。
わたしたちNPO法人ノースウインドも同様に、表面的な技術の進歩、お客様の増減を含め、世間様の動きに一喜一憂せず、自らの役割を果たしてまいりたいと思います。

みなさまのご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

最後に、これからの地球がどう変貌を遂げていくのか楽しみにしております。